「スーパーエルニーニョ」発生か 洪水・土砂崩れ・渇水…世界各地で影響とみられる気象災害 日本では“豪雨”になりやすく…【なるほどッ!】

「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。16日のテーマは、「スーパーエルニーニョ発生か…影響は」です。
エルニーニョという気象現象がありますが、実は今年「スーパーエルニーニョ」が発生か、とも言われています。
そもそもエルニーニョ現象というのは、南米のペルー沖合の太平洋の赤道周辺の中部から東部にかけて「海面水温が基準値より+0.5℃以上高い状態」が6か月以上続く現象です。
エルニーニョが現れると、さまざまな異常気象が起きやすくなります。
今年は春からエルニーニョが続いているとみられていますが、今月、世界気象機関(=WMO)が発表した予測によりますと、エルニーニョが来年2月まで続く可能性が「ほぼ100%」と言われているんです。これほど高い可能性を示したのは今回が初めてだということです。
エルニーニョは海面水温が普段より+0.5℃ということですが、+2℃になると「スーパーエルニーニョ」と呼ばれます。
気象庁が出しているエルニーニョ監視データを見てみますと、7月に+2.5℃、8月に+3.4℃、8月にしては過去最も高い数字です。
スーパーエルニーニョになると何が違うかということに関して、気象変動に詳しい、三重大学大学院の立花義裕教授にお話を聞きました。
普通のエルニーニョはペルー沖合の海水温が高く西太平洋のほうが低くなり、日本が冷夏になる傾向がありますが、スーパーエルニーニョの場合だと太平洋全体の水温が高くなるため、日本は冷夏でなく暑くなります。さらに海面の水温が高いと、大気中に水分が多くなり、より大雨・豪雨になりやすいといいます。
そもそもエルニーニョは地球の自然現象で、そんなに珍しい現象ではありません。だいたい4~5年に1回起こると言われていて、スーパーエルニーニョは20年に1回程度だったんです。
ではここ10年を見てみると、2回起きています。2015年から2016年にかけて8か月間、そして2023年から2024年にかけて6か月間、基準値より2℃高くなっていたんです。
立花教授によると、スーパーエルニーニョが起こりやすくなっているのは「温暖化」が原因だそうです。
実際に世界各地でスーパーエルニーニョの影響とみられる災害が起きていて、いくつか紹介します。
まずアメリカのグランドキャニオンで土石流が起きました。さらに南米のペルーでも洪水・土砂崩れが起きました。つまり雨の量が非常に多いことによって引き起こされた災害とみられます。
一方で、インドネシアでは雨が降らなくて乾燥してしまって森林火災が起きたり、ヨーロッパのドナウ川では水が干上がって渇水となりました。豪雨や洪水の地域もあれば干ばつとなっている地域もあるということで、異常気象が起きるという状態になっています。
日本にもいろいろな災害が起きています。今年は九州中心に猛暑、地震があった熊本で初の40℃を超え40.3℃を観測しました。立花教授は、東日本中心に豪雨が起きているのもスーパーエルニーニョの影響を受けていると考えられるといいます。
今後の影響についても聞きました。
【シルバーウイーク】
スーパーエルニーニョの影響で、大気はたくさんの水蒸気を含んでいるので雨が降りやすい状況です。台風が生まれるかもしれないとお伝えしていますが、台風が来るとより雨量が増えます。秋雨前線を刺激するので、台風が遠くても豪雨になる可能性があるそうです。
【秋・冬】
秋は残暑が厳しくなりそうです。海水温が高いのでそれだけ暑くなりそうだということです。一方で、豪雨の可能性もあります。10月まで台風接近か、ということで海水温が高いのでそれだけエネルギーになるものも多いわけです。冬は暖冬傾向ではありますが、空気中の水蒸気が多いので、急なドカ雪にも注意が必要だということです。
【来年】
さらに先ほど、来年2月までエルニーニョが続く可能性をお伝えしましたが、来年の夏、世界中で記録的な猛暑になる可能性まで言われています。

さらに食料にも影響が出てきそうだということで、深刻な食糧難に直面する可能性も訴えられているということです。さまざまな災害が起きるかもしれません。
(9月16日放送『news every.』より)