大阪府岸和田市の岸和田徳洲会病院で7月、20代の男性看護師が80代の男性患者に鎮静剤「プロポフォール」を医師の指示を受けずに投与していたことが19日、病院への取材で分かった。患者の健康被害は確認されていない。病院は今月8日に岸和田保健所から行政指導を受け、14日付で看護師を懲戒解雇した。
病院によると、看護師は夜勤をしていた7月7日未明、救急病棟で別の患者に投与されていたプロポフォール2~3ミリリットルをチューブから注射器で抜き取り、隣のベッドにいた男性患者の静脈に1ミリリットルを投与した。
投与を目撃していた別の看護師が病院側に知らせて発覚した。病院から報告を受けた保健所が立ち入り検査を実施した。
プロポフォールは全身麻酔の手術や術後の人工呼吸中などに使用される鎮静剤で、呼吸抑制や血圧低下といった副作用のリスクがあり、慎重な管理が求められる。
男性看護師は病院の聞き取りに対し、「暴れていたので落ち着かせたかった。やってはいけないことをした」と話したという。患者は既に退院していて、病院は患者の家族に謝罪した。
病院の担当者は「患者と家族に多大な心配と迷惑をおかけし、心よりおわびする。重く受け止め、再発防止と信頼回復に努める」とコメントした。【中村宰和】