蔵内勇夫元議長(72)の辞職で揺れる福岡県議会に、またしても新たな火種がくすぶり始めた。
蔵内勇夫元議長を知る人が証言
「昨年11月、フランスのパリで海外活動をしていた蔵内元議長ほか4人の県議が夕食会に出席し、1人20万円の参加費用を県の公費で賄っていたことが発覚したのです。
こうした海外視察や県幹部へのパーティー券要求、そして正副議長のポストを巡る金銭授受疑惑などについて、県は17日に第三者委員会を設置して、真相を究明することになったといいます」(地元紙記者)
“福岡県議会のドン”と称された蔵内氏は、8月25日に県議を退いているが、6、7年前に「こんなヤツだとは思わなかった。もう辞めろ!」と、彼を叱りつけた人物がいる。
40数年前に、蔵内氏を初めて政治家として担いだ恩人であり、後援会の元役員を務めたA氏だ。
蔵内氏とのケンカは7人ほど関係者がいる前でのことで、胸ぐらをつかみあうほどエキサイトしたと言われているが……。
「そこまではいかんやったですよ(笑)。“私の何が悪いとですか?”と言ってきたから、“いちいち言わにゃいかんとか。それなら、言ってやろうか?”と返した。そしたら蔵内氏はバツが悪そうな顔をして、その場を去っていったというのが本当のところかな」(A氏)
以降、ふたりは袂を分かつことになる。A氏が蔵内氏を叱ったのは数々の悪評、とりわけ金にまつわる黒い噂が耳に入るようになったからであった。
最初の出会いは、蔵内氏が20代後半のとき。当時の地元政治家の紹介で知り合った。
「彼は東京で奥さんと出会い、“炭鉱王”と呼ばれた名家の蔵内家にすでに婿入りして結婚しとった。確か学生結婚じゃなかったかな」(A氏、以下同)
日本大学の農獣医学部を出たあと、妻のおじである参議院議員の秘書を2年ほど経験したあとだった。
「話が巧くて、頭も切れる。地元のためにやってくれそうな、いい若者だと思ったよ。1年ほど後にあった県議選で支援することになったんだ。最初は落選したけどね」
「彼に愛想を尽かした」A氏の胸中
秘書をする前に1年間ほど、獣医師を経験しているとされるが――。
「いや、資格は持っているが、獣医師はしとらんと思うよ。1年数か月というのは研修期間じゃないかな。それに農獣医学部というのは、いまの犬や猫といったペットではなくて、当時は牛や馬といった家畜が中心で、あまり儲からなくなっていたから、獣医師にならなかったんだと思う」
蔵内氏は現在、日本獣医師会会長、世界獣医師会会長などの錚々たる肩書があるが、獣医としての経験はほとんどないことになる。
「公共事業を手掛ける土木・建設業界から、金にまつわる噂はいやというほど聞いた。金だけではなく、ほかにもいろいろあるけどね。そういうのがどんどんひどくなったから、彼に愛想を尽かしたわけ」
3年前の県議選では、蔵内氏の対立候補を応援したA氏。結果は1600票差で負けた。
「負けたといっても、こちらはまったくの新人だったわけだから、勝ったも同然ですよ。投票率も低かったし、筑後市民も彼を見放しつつあると思ったね。だから今回、こんなことがあって県議を辞めたわけだけど、何もなかったとしても次回の選挙は勝てなかったと思うよ」
蔵内氏の退場で、果たして福岡県議会は“クリーン”な組織に生まれ変わることができるのだろうか。
週刊女性PRIME