台風25号の影響で道路が塞がれ、千葉県市原市万田野の高齢者福祉施設では、入居者と職員ら約180人が孤立状態になっていた。現在は解消されたが、停電で明かりがとれないなど不自由な生活が続く。特別養護老人ホーム「市原園」の泉哲也施設長(49)は「長引けば、体調を崩す入居者もいるかもしれない」と気をもんでいる。
この場所は山間地で、社会福祉法人昭和村が運営する「市原園」、軽費老人ホーム「渓泉荘」などがある。県などによると、台風による倒木や土砂崩れで、施設につながる県道などが通れなくなっていた。
孤立に気付いた泉施設長は「陸の孤島になってしまう。何とか入居者の生活を保たなければ」と感じ、夜勤の職員らで対応を始めた。家族からの問い合わせには、本人の体調などを丁寧に伝えた。食料の備蓄は3日分あり、自家発電で冷蔵庫なども動くため、普段通りの食事を3食提供できたという。
22日夕方から夜にかけて県道などが通行できるようになったが、停電の解消は見通しが立っていない。施設の部屋は真っ暗で、テレビも見られない状況が続いている。
泉施設長は「普段の生活が送れるようになるのはこれから。多くの高齢者が暮らしているので、電源車の派遣などの支援をしてもらえれば」と話している。【宮田哲】