【ニューヨーク=深沢亮爾】国連総会出席のため米ニューヨークを訪れていた高市首相は22日(日本時間23日)、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領らとも相次いで会談した。国連総会一般討論演説で訴えた多国間連携の強化に向け、各国・機関への働きかけを精力的にこなした。
首相は昨年10月の就任以来、初めてゼレンスキー氏と対面で会談し、「永続的な平和の実現には各国が結束してウクライナを支えることが重要だ」と述べた。ウクライナへの連帯を示しつつ、侵略を続けるロシアへの制裁を継続する考えを伝えたものだ。ゼレンスキー氏は日本の支援に謝意を示し、改めてウクライナ訪問を要請した。
首都キーウに対する露軍のミサイルや無人機による攻撃が続く中、ゼレンスキー氏は迎撃ミサイルのウクライナ国内での生産で日本と協力したい意向を示しており、会談で議題になった可能性がある。同氏は会談後、X(旧ツイッター)に「ウクライナには経験と技術があり、日本には防空分野における先進技術がある」と投稿し、将来的な防衛協力に期待を示した。
首相はイラン情勢を巡って仲介の役割を担ってきたトルコのタイップ・エルドアン大統領とも会談し、ホルムズ海峡の自由で安全な航行の実現に向けた連携を呼びかけた。イランがホルムズ海峡を通過する民間船舶から通航料を徴収する可能性が浮上するなか、首相はトルコや国際社会との連携を深め、通航料徴収を阻止したい考えだ。
首相は国連のアントニオ・グテレス事務総長との会談では、国連改革を直接働きかけた。安全保障理事会の改革に向け、常任理事国と非常任理事国双方の拡大が必要との日本の立場を伝達した。英国やオーストラリアの首脳らとも懇談し、2国間関係の強化を確認した。