【ニューヨーク=深沢亮爾】茂木外相は25日、米ニューヨークで開かれた国連関連会合への出席など一連の外交日程を終えた。高市首相の「名代」として世界を飛び回り、米国滞在中も複数の会合をこなして首脳外交の補完に腐心した。
茂木氏は24日、国連本部でイスラエルとパレスチナが共存する「2国家解決」の実現に向けた閣僚級会合に出席した。「2国家解決の道のりがますます困難になっている」と懸念を示しつつ、アジア諸国のパレスチナ支援枠組み「CEAPAD」を主導してきた日本の取り組みを紹介。「パレスチナ問題の解決なくして中東に公平で永続的な平和はない」と国際社会の連携を訴えた。
茂木氏はニューヨーク滞在中、核軍縮をテーマにした多国間会合や先進7か国(G7)の外相会合などにも出席。個別会談を含め少なくとも13件の会談日程をこなした。
日米首脳会談に先立ってルビオ米国務長官と接触した際は、日米で溝がある国際刑事裁判所(ICC)を巡る問題を外相レベルで協議することで一致。ICC問題が首脳レベルの火種にならないように前さばきをするなど、豊富な人脈と外交経験を随所に発揮した。
首相は国会日程が組まれていない8月中の外遊を見送るなど、首脳外交は歴代内閣に比べて控えめだ。茂木氏はその穴を埋めるべく、4月以降、アフリカや中南米、欧州など精力的な外交を展開しており、首相も茂木氏の実務能力の高さに一目置いている。
茂木氏は「ポスト高市」を見据えてきたが、9月の内閣改造で続投が決まり、閣内にとどまった。来年の自民党総裁選に立候補すれば、首相と衝突することになりかねず、当面は首相を支えながら後継の機会をうかがうとの見方が強まっている。