「道路予算カット」発言認めた簗農相、続投の考え…「働きかけて予算減った事実ない」と主張

衆院選で自身を支援しなかった地元自治体に対し、国の予算配分を減らしたという趣旨の発言を週刊誌に報じられた簗農相が2日、東京都内で記者会見を開いた。簗氏は発言自体は認めたものの、予算削減を働きかけたことを否定し、「誤解を招くものだった」と釈明した。その上で「職責を全うしたい」と述べ、農相を続ける考えを示した。
簗氏は5月の自民党員らとの懇親会で、地盤(衆院栃木3区)の栃木県那須烏山市と那珂川町について、「今年度の道路予算は大幅にカットした」などと発言したとされる。両市町によると、国土交通省が所管する今年度の社会資本整備総合交付金は、前年度比5~6割減になる見込みという。両市町長は2月の衆院選で簗氏の対抗馬を支援し、小選挙区で敗れた簗氏は比例選で復活当選していた。
会見で真偽を問われた簗氏は「そういう発言をしたのだと思う」と述べ、国交省に交付金の額を問い合わせて会合で報告したことを認めたが、「行政に働きかけて予算が減ったという事実はない」と主張した。
国交省によると、同交付金は事業の進捗(しんちょく)状況なども踏まえて決めるため、年度によって増減が生じるという。同省道路局は「詳細は調査中だが、外部から言われて配分を変えることはありえない」としている。
那須烏山市の川俣純子市長は2日、「支援しない者への報復措置として予算カットをほのめかし、市民に不安を抱かせたことは、民主主義を揺るがすものであり、断じて許されるものではない」とコメントした。
那須町で不動産業を営む50歳代の男性は「一部を説明しただけで、疑問が残った。とても歯切れの悪い会見だった」と憤った。大田原市の60歳代のコメ農家の男性は「簗さんより農政に詳しい人はいない。本来の手腕が発揮できなくなることが心配だ」と話した。