新型コロナワクチン接種後 全身に痛みが “体内に電流流す機械”埋め込み痛み緩和 国は救済申請を「否認」

新型コロナワクチン接種後、原因不明の痛みにおそわれた男性。驚くべき治療法でようやく症状は治まりましたが、国からの救済は受けられたのでしょうか。
名古屋市に住む、岩井智史さん56歳。岩井さんの背中には…
(大石邦彦アンカーマン) 「ここに装置が入っているのが分かります」
皮膚の下に、何か固いものが…
(大石邦彦アンカーマン) 「(腰に埋め込まれた)装置から電気信号が送られて、配線を通って首までいっていると」
原因不明の痛みを和らげるため、脊髄に微弱な電流を流す装置を埋め込んでいると言う岩井さん。レントゲン写真には、白い装置や電線のような物が確かに映っています。
(岩井智史さん) 「電気を常に体に流して痛みを緩和している」
新型コロナワクチン接種後に“異変”が
体に異変が起きたのは、4年前の3月。新型コロナワクチンの3回目の接種をして3日後、登山をすると急に膝が痛くなりました。
(岩井智史さん) 「膝が痛いと思ったが、その時はコロナワクチンの影響とは思わなかった。山で痛めたのかなと思ったのが始まり」
整形外科で異常は見つかりませんでしたが、一向に良くなりません。そして、4回目のワクチン接種を受けたところ今度は腕や肩にも痛みが出たのです。
(岩井智史さん) Q.どんな痛みが体をおそった? 「とにかく常に張っていて、ズーンとした感じ。押すと硬くて、なんか痛い」
大学病院で、関節リウマチやパーキンソン病の精密検査も受けましたが痛みの原因は分からないままでした。
(岩井智史さん) 「その時に初めて、コロナワクチンの影響かなと思った」
診断名はなんらかの神経障害によって痛みが引き起こされている「末梢神経障害性疼痛」。医師の意見は、ワクチン接種後の症状で因果関係は証明できないが、否定もできないとあります。
(岩井智史さん) Q.診断結果・評価を見て納得できた? 「証明できるものがないので、これで納得せざるを得ない。とても健康体で年に1回も風邪をひかない体質で…こんなことになったので、コロナワクチンの影響しかないと思う」
神経に微弱な電流を流し痛み緩和
こうした中、2年前に医師の勧めもあって、あの機械を埋め込む手術を受けました。
(岩井智史さん) 「夜中に目が覚めるひじの痛みが、ここ1か月くらい起こっていない。そこが一番良くなったところ」
(名古屋大学医学部付属病院 麻酔科 担当医) 「良くなってきているから、改善傾向が続いているので穏やかな経過になってきているが、最初に比べれば良くなっているので良いのでは」
「脊髄刺激療法」というこの治療は、神経に微弱な電流を流すことで異常な痛みの信号が伝わらないようにするもので、腰の下に左右一つずつ埋め込んであるのは10年ほどもつバッテリーと電流を発生させる装置。そこから脊髄の表面近くに電線が延びています。
(名古屋大学医学部付属病院 麻酔科 担当医) 「痛いところを さすると痛みが和らぐ。“さする神経”と“痛みを伝える神経”は別。別の神経(さする神経)を直接脊髄で刺激することによって、痛みの伝わりを軽減する。『痛いの痛いの飛んでいけ』を科学的に行っている。岩井さんの場合は、とてもこの治療の効果があった例」
国は救済申請を「まさかの否認」
この治療を受けたことで、8キロに落ちた握力が20キロに戻り、手や膝の痛みもほとんどなくなりました。
(岩井智史さん) 「痛みがある毎日の生活は、精神的にもつらくなる。本当に入れてよかった」
費用は約700万円でしたが、保険適用などで自己負担は70万円程度に。ワクチンの健康被害として国へ救済申請をしましたが…
(岩井智史さん) 「『否認』という結果で、否定されている」
「ワクチンが原因ではないと考えられる」とされ、ことし出た審査結果は「否認」でした。
(岩井智史さん) Q.『否認』の通知を見た時どう思った? 「大きな手術もしたので、まさか『否認』されるとは思っていなかった」
“薬害団体”にコロナワクチンの患者会も参加
ワクチン接種後の体調不良に対し、救済を求める人々。その動きにことし変化が…
(全国薬害被害者団体連絡協議会 花井十伍世話人代表) 「私たちはこの筆舌に尽くしがたい被害を未来に残さないという一点で活動している」
(厚生労働省 上野賢一郎大臣) 「真摯に医薬品の安全性および有効性の確保に最善の努力を重ねてまいります」
8月24日、毎年この日は「薬害根絶デー」と定められ、厚労大臣が国が引き起こした薬害の患者団体「全国薬害被害者団体連絡協議会」と対面します。
ここに、ことし初めて「新型コロナワクチン後遺症患者の会」が正式に参加を認められたのです。
(新型コロナワクチン後遺症患者の会 木村瑞穂代表) Q.この薬被連に入ると国にものは言いやすくなる? 「今後は薬害を再び引き起こさないことと、薬害被害者として患者が発生していくことを含めて訴えることができる」
“ワクチン後遺症”の存在も認めない国
初めて全国各地にサテライト会場も設けられ、患者が思いを語りました。ワクチン接種後、下半身まひになった櫻川さんは…
(櫻川博文さん) 「99%がガンマ判定(評価不能)にもかかわらず、『重大な懸念はない』と国はいつも言っている。厚労省が本当に結果が正しいか判断して、真摯に向き合ってほしい」
救済認定が9月14日時点では、9504件と過去の全予防接種の認定数をはるかに超えていながら、新型コロナワクチンの健康被害については後遺症が存在することすら国は認めていません。
ことし7月には、ワクチンの安全性に関する1200本以上の論文を精査した結果、問題はないと結論づけ、それに合わせるように日本感染症学会などの医学団体が連名で、新型コロナワクチンの接種を強く推奨する声明を発表。10月から再び定期接種が始められます。
(岩井智史さん) 「結果は評価不能。原因不明で因果関係は分からなかった。もう少し研究をしてほしい」
“思わぬ症状”の救済が必要
救済認定が否認となった、名古屋の岩井さん。神経に電流を流す装置で痛みは軽減されていますが、原因や治す方法は分かっていません。いまは否認決定の取り消しを求めています。
(岩井智史さん) 「ちゃんと救済してほしい。(ワクチン接種後)思わぬ症状が出た時に救済をすることが必要だと思う」
国が今も「評価不能」と結論づけている、新型コロナワクチンと健康被害の因果関係。原因究明という真の意味での救済は、未だ進んでいません。