炎上が止まらない。初入閣した簗農相が、2月の衆院選で自身を支援しなかった地元自治体の道路予算を「大幅にカットした」と言い放った一件。2日夕の会見で「誤解を招くような言いぶりがあった」とふてぶてしい態度で釈明したが、3日に熊本地震の視察に訪れた際は報道陣に「私個人の政治活動に関することは発言を控える」と、口をつぐんだ。4日の能登半島被災地の視察でも同様だった。野党は追及の構えで、5日召集の臨時国会は大混乱必至だ。
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「簗さんは全く反省していないようです」と言うのは、ある官邸事情通だ。
「2日午前の大臣会見では『入閣前の一議員としての活動に関わる内容』との理由でダンマリを貫いていた彼が、夕方になって『一議員』として会見に応じたのには理由がある。木原官房長官から『一部の非を認めて謝罪し、真摯な姿勢を見せた方がいい』などといさめられ、仕方なく会見を開いたともっぱら。簗さん本人は悪いと思っていないフシがあります」
「誤解を招く言いぶりだった」と、まるで受け取る側の理解力不足に問題があると言わんばかりなのは、簗氏自身が無反省であることの証左だろう。
しかし、「誤解」という言葉自体が不可解だ。簗氏が暴言を吐いたのは、今年5月の地元自民党関係者との懇親会。その場で「大幅にカットした」以外にも問題発言が飛び出している。
地元紙「下野新聞」電子版(2日配信)によると、簗氏は「『私に頼らない、私がいらないということで無所属の議員を応援するのであれば、私が取ってきた予算をなんで受注するのか』と(選挙区内の自民支部に)はっきり言ってやりました」と発言したという。
簗氏は衆院選で無所属候補に敗北し、比例復活。その無所属議員を応援した地区の自民関係者に“予算を回さない”と言ったも同然だ。どう見ても脅迫や恫喝のたぐいで「誤解」を招くなどあり得ないだろう。
■選挙期間中にも放言
それに、衆院選期間中には街頭演説で「与党議員の議席がなくなった地域、その地域の予算というのはごっそり削られます。だってそうですよね。民意がもう与党の議員、いらないって言ってんですから」と発言していたことも分かっている。本人のSNSに当時の動画が残されている。“オレを支援しなかったら許さん”と有権者を脅したわけだ。
普通なら即クビだが、どうも高市官邸はお咎めナシで切り抜けられると踏んでいるようだ。
「簗氏を支援しなかった自治体の道路予算が削られたのは偶然なのに、彼が勝手に“オレがカットした”とブラフを吐いただけ。官邸はそう受け止めているようです。問題発言をした当時、簗氏の立場は筆頭副幹事長。実際、その程度の役職の圧力で、国交省が所管する道路予算を削ることは考えにくい。圧力に屈した事実がなければ、切る必要もないというわけです」(永田町関係者)
しかし、今回の一件だけで簗氏の醜聞が終わるとは思えない。
「簗さんのパワハラを苦に、複数の秘書が事務所を離れたと報じられています。彼らからのリークがまだ他にもありそうです。そもそも、予算カット発言がブラフだとしても、そんなことを言い放つ人物が閣僚でいいのか。資質に問題があるのは明らか。与党寄りの国民民主も含め、野党は追及の構えで、臨時国会は大荒れでしょう」(前出の官邸事情通)
高市首相は痛い目を見ることになりそうだ。
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