簗農相「予算カット」発言で狙い撃ちされた自治体でうじゃうじゃ沸き立つ“ヤナ評判”

【話題の現場 突撃ルポ】#85
“選挙で自分を支持しなかった首長がいる自治体の予算をカットした”–。こんな発言をした簗和生農相への批判が広がっている。実際に、簗氏の地元・栃木3区内の那珂川町では道路の拡張工事が延期され、那須烏山市でも道路予算が減少。“狙い撃ち”された2つの自治体で、住民は何を思うのか。日刊ゲンダイが現地を歩いた。
■町職員「こんなに減らされるなんて…」
要望した予算の3割程度しか認められなかった那珂川町に問い合わせると、町の担当職員はこう話した。
「これまで予算申請したうちの7~8割が承認されてきた。こんなに減らされることがあるなんて……。拡張工事を延期せざるを得なくなり、不便をかける町民に申し訳ない」
工事が延期された町内の道路を訪ねると、確かに細い。狭いところは大股で3歩半ほど。車2台がすれ違うのは難しいこの道を大型トラックやスクールバスも行き交っている。ここでの運転は避けたい、率直にそう感じた。
道路沿いの工場に勤める職人は、「予算削減が簗大臣のせいだとしたら許せない」と憤った。
農作業中の老夫婦によると、以前には死亡事故もあったという。
「いきなり狭くなる箇所がある。そこが危ない。早く工事を終わらせてほしい」
「あんないけ好かないジジイは初めてだ!」
ところ変わって、夜の那須烏山市。ある飲食店オーナーは、「簗大臣をかつては水害対応の早さで評価していた人もいた」と語った。だが、2024年の衆院選で自民党籍を有する渡辺真太朗氏(無所属)が出馬してから、空気は変わっていったという。
今年2月の衆院選で初当選した渡辺氏は、24年の衆院選では栃木3区全体で178票差で敗れたものの、那須烏山市内では簗氏を4680票上回っていた。「小さな町から出る候補を、みんなで支えよう」と地元で応援の輪が広がったのだ。
「簗大臣は、渡辺氏が初出馬した選挙を機に、すっかり烏山を敵視するようになった。私も参加したある祭事でのこと。簗大臣は各市町のブースを挨拶して回る中、烏山だけを“素通り”したんです。こんなに露骨に差別するなんて、愕然としました。さまざまな会合がある中で私個人のことも烏山の人間だと認識しているから、こちらが挨拶しても当たり前のように無視されます。簗大臣は『敵の顔』はしっかり覚えている。そんな態度だったから、『敵の予算を減らす』ということが起きても驚きませんよ」(前出の飲食店オーナー)