防衛力強化に向けた安全保障関連3文書の改定を巡り、大幅増が見込まれる防衛費の財源として、法人税の追加増税案が政権内で浮上していることが分かった。複数の関係者が17日、明らかにした。新たな3文書に基づく防衛費の水準は年間10兆円超に膨らむ公算が大きく、安定財源として期待されている。併せて歳出改革の検討も進めるが、十分に捻出できるか不透明だ。賃上げへの影響や国際競争力の低下を懸念する経済界が反発する可能性もあり、議論は曲折が予想される。
防衛費は3文書の一つ、防衛力整備計画で5年間の総額が規定される。現行計画は2023~27年度の防衛費を計43兆円程度と示した。防衛省の26年度予算は、米軍再編関連経費などを含めて約9兆円となった。
27~31年度が対象の次期計画では無人機の大量調達や、長期戦に備えた弾薬、ミサイルの確保が柱となる。防衛省が必要と考える装備品や体制を基に単純に試算すれば「70兆~80兆円規模に膨らむ可能性がある」(政権幹部)との指摘もある。