北方領土の元島民らがチャーター機で北方四島周辺を飛行し、上空から先祖を供養する「上空慰霊」が31日、始まった。ロシアによるウクライナ侵攻で墓参などの交流事業が中断したことに加え、平均年齢が90歳超の元島民らの身体的な負担を考慮して実施された。開催はコロナ禍の2020年以来2度目で、11月7日にも行われる予定。
初日は元島民や家族ら計34人が参加。チャーター機は午前10時45分ごろ、中標津空港(中標津町)を出発し、参加者は同11時ごろに上空で手を合わせた。国後島出身の西舘トミエさん(89)は「上空から島を見ると故郷を思い出し、懐かしい気持ちになる」と語った。
同島出身の田畑クニさん(90)は娘の星ひとみさん(66)と参加し、通っていた学校などについて説明した。星さんは「今は近くて遠いけれど、確かにそこに暮らしていた時代があったんだなと思って見た」と話した。 [時事通信社]