津市の県総合博物館(MieMu)で展示されていたオオサンショウウオの「さんちゃん」が27日に死んだ。県が30日に発表した。名張市内で1991年に保護され、前身の県立博物館時代から35年余りにわたって飼育。平たい大きな口と小さな目、時折のっそりと動く姿で親しまれていた。
館によると、27日午前9時ごろ、巡回していた職員が発見した。数日前まで元気に過ごしていたという。死因は不明。そもそも年齢・性別も分かっておらず、今後解剖など調査を進める。
オオサンショウウオは世界最大級の両生類で、国の特別天然記念物。県内では伊賀、名張両市などの河川に生息しており、さんちゃんは91年6月ごろ、名張市美旗の小波田川(名張川支流)で住民が見つけた。
その辺りに近くの水田から農薬が流入する恐れがあったことなどから、文化庁の許可を得て県立博物館が保護。2014年のMieMu開館後は、ミュージアムショップ横の展示水槽で暮らしていた。
給餌は毎月第2土曜日のイベント「さんちゃんのお食事会」の時だけ。竹の棒に挟んだ川魚(1回数匹、計300グラム)を丸のみする様子が子どもに人気だった。
保護時の全長は100・5センチ、体重は7・4キロと少し大きめ。死後に計測すると122・9センチ、12・2キロと更に成長していた。
MieMuでは11月6日~12月6日、2階の展示水槽前でさんちゃんの飼育記録や思い出を紹介するパネル展を開催。無料で見学できる。担当者は「寂しいです。展示で在りし日をしのんでほしい」と話している。【石本万象】