「部活来るな」 山形・酒田市立中でいじめ重大事態を認定、公表

山形県酒田市は、市立中で2024年7月ごろから25年3月ごろ、生徒が同じ部活動の複数の同級生らから悪口を言われるなどして不登校になったとして、「いじめ重大事態」と認定したと公表した。同中などの調査報告書は「初期対応に課題があり、(被害生徒に)長期間にわたる心身の負担を強いた」と指摘している。矢口明子市長は2日の定例記者会見で「今後もしっかりとした体制で対応していく」と述べた。
中指立てた写真投稿も
10月30日に市が公表した調査報告書によると、被害生徒は24年7月ごろからいじめを受け始めて登校しづらくなり、12月から不登校が長期化し、25年1、2月は全て欠席した。同中は24年7月から関係する生徒の聞き取りなどを始めたが、以降もいじめ行為は続くなどした。いじめ重大事態に認定されたのは25年1月31日だった。
いじめ行為と認定されたのは、部活動のグループLINEに全員が中指を立てている写真を投稿したり、「部活来るな」「不登校してるんじゃない?」などと言ったりした計8件。報告書では「初期対応において複数の教職員らが連携した対応をしたか判然としない。保護者からの訴えがあった際に、消極的な対応を行った」などと指摘した。
被害生徒は25年3月から登校を再開し、現在は不登校は解消した。部活動ではなく、地域のクラブチームで競技を続けているという。
被害生徒の保護者は報告書に対する所見書で「組織的対応、被害生徒への配慮のいずれにおいても十分であったとは言い難い」として、謝罪と名誉回復を求めている。
市は21年2月に市立中で当時1年だった生徒が自殺した問題を巡り、いじめ防止対策推進法に基づく市の再調査委の報告を受け、25年8月に「市いじめ防止基本方針」を改定。学校内のいじめ対策組織で定期的な会議の実施や情報共有などによる対応強化を盛り込んでいる。【長南里香】