あくまで強行するつもりだ。
総務省は先月30日、副首都構想関連法の施行に合わせ、特別区設置の是非を問う住民投票と地方選が重ならないよう、都道府県知事らに求める通知を出した。しかし、悲願の「大阪都構想」を“3度目の正直”にしたい吉村大阪府知事(日本維新の会代表)は2日、通知を尊重したいとしながらも「選挙にかかるコストや投票率、市民の利便性を考えれば、同日選挙でやるべき」と話したのだ。
副首都法の付帯決議には、有権者の混乱を防ぐため、住民投票と地方選の選挙期間が重複しないよう最大限の調整を求める旨が明記されている。にもかかわらず、吉村氏は「大阪都構想」の住民投票について、府知事選、大阪市長選が含まれる来春の統一地方選と同日に実施する方針を、改めて示した。付帯決議に法的拘束力はないが、国会決議をここまでガン無視するとは呆れる。
副首都法をめぐっては、こうした吉村氏のゴーマンな態度は初めてではない。
先の特別国会で副首都法が成立した際、維新に党利党略をさせないため、野党が強く要求して、付帯決議が盛り込まれた経緯がある。それがなければ、少数与党の参院では採決までたどり着けなかった可能性もあった。
ところが吉村氏は、副首都法が成立した直後の会見で、付帯決議に反して「同日選を目指す」と主張。野党からは「国会軽視だ」との批判が相次ぎ、大ヒンシュクを買った。
■党利党略が過ぎる
維新からすれば、吉村氏が立候補する府知事選、維新現職が立つ市長選と同日に住民投票を実施できれば、「相乗効果」が狙える。党内には「都構想はほとんど盛り上がりを感じず、厳しい戦いだ」(維新大阪市議)との声もあり、少しでも有利に進めたい思惑がある。
それだけでなく、吉村氏が同日選に固執するのはこんな理由もある。
「維新市議団との取引が関係しています。市議団は当初、都構想の制度案を議論する法定協議会(法定協)の設置に消極的でした。そこで吉村さんは、市議団が求めていた次の府知事選への出馬を了承する代わりに、同日選の実施を確約するよう迫り、法定協設置で合意しました。つまり、吉村さんにとっては、住民投票は同日選実施が前提となっている。撤回してしまうと、合意内容やスケジュールが狂ってしまうのです」(市政担当記者)
もっとも、そんなことは維新の内部事情に過ぎない。自分たちの都合で法律さえ軽視するとは、もはや“反社組織”だ。
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