福島で自宅浸水した住民 続く避難所生活に「台風なめていた」

河川の氾濫や土砂崩れなどが相次いだ福島県では、自宅が浸水した住民らが避難生活を続けた。
阿武隈川の氾濫により、市街地が水没した本宮市。本宮小学校では約140人が避難生活を送る。渡辺和子さん(78)は、夫と息子夫婦、孫の5人で避難。浸水した自宅の2階に取り残されていたところ、自衛隊のボートで救出されたという。「ものすごい雨だったが、自宅は大丈夫だと思った」と振り返る。
自宅の1階にあった家電や家具などは水浸しに。「電気もガスも使えないし、数日間はここでお世話になるしかない」。夜は寒さを感じるというが、「ぜいたくは言えない」と話した。
阿武隈川の氾濫は、郡山市にも大きな被害をもたらした。同市田村町では住民約110人が高瀬小学校に身を寄せている。
日本大学工学部4年の坂下一輝さん(22)は、大雨が降る中、約1時間かけて下宿先のアパートから徒歩で避難した。「近くに住む友人と相談し、『避難するなら今しかない』との結論になった」。付近に川が流れており、不安も大きかったという。「台風をなめてました」と語った。
いわき市では、市内を通る四つの川が氾濫。市消防本部などによると、夏井川近くの平幕の内地区在住の寝たきりだという女性(96)がベッドごと流されて行方不明となり、警察と消防などが捜索に当たった。
同地区に住む周佐愛子さん(73)は台風で自宅の1階部分が荒らされ、「放心状態。1人ではどうしようもない」と途方に暮れる一方で、行方不明者について「命があれば、一から始められる。早く見つかってほしい」と願った。