政府、中小企業支援策を検討 建物・設備復旧費の最大4分の3補助

政府は台風19号で被災した中小企業などに対し、復旧費の一部を補助する「グループ補助金」を適用する検討に入った。同補助金の適用は2018年7月の西日本豪雨以来。企業の私有財産は自力復旧が原則だが、堤防の決壊などで過疎地を含む広範な地域が被災しており、放置すれば地域経済や雇用に深刻な影響を及ぼしかねないと判断、特例的に直接支援に乗り出す。
激甚災害の正式指定や被害総額の把握を待って本格検討に入る。指定地域に所在する企業や商店が取引先などとグループを形成し、復旧・復興に向けた計画を策定した場合、建物・設備復旧費の最大4分の3を国・県が補助する方向だ。財源は今年度の予備費や近く編成作業に入る補正予算から捻出する。
同補助金は11年の東日本大震災の際に創設された制度。政府は通常、公平性の観点などから被災企業への支援を金融機関借入金の利子補(ほてん)など間接的な方策にとどめている。しかし大規模災害の場合、取引先が同時に被災するなどして地域産業が立ちゆかなくなる恐れがあることから、グループ化した企業群を公的な存在とみなし、直接支援する手立てとした。東日本大震災では津波被災地の雇用復活に貢献するなど一定の効果が確認されたことから、16年の熊本地震や18年の西日本豪雨でも適用してきた。
今回の災害対応では安倍晋三首相が「国としてできることはすべてやる」との方針を表明。与党内で同補助金の適用を求める声が上がっていた。【宮島寛】