台風19号の影響で家屋が被災した住民向けに、各地の自治体で公的支援に必要な「罹災(りさい)証明書」の発行申請手続きが始まっている。夏井川の氾濫で約4000戸が床上浸水した福島県いわき市では、初日の19日、窓口に被災者が殺到、受け付け終了時間を3時間半繰り上げる事態となった。
窓口が設けられた市文化センターには、500人以上が訪れ、朝から行列ができた。市は整理券を配布して対応したが、さばききれず、午後5時までの予定だった受付時間を繰り上げ、午後1時半で整理券配布を打ち切った。
午前11時頃に並んだ会社員男性(49)が申請できたのは、午後3時過ぎ。「昼も食べずにへとへと。とにかく早くしてほしい」と疲れた表情で語った。
自宅が床上浸水した会社員(47)は「家を修繕したいが、支援金はどの程度もらえるのか。二重ローンにならないか心配」と表情を曇らせた。
15日に受け付けを始めた宮城県丸森町でも、19日は106件の申請があり、計551件となった。ただ、町内約5000世帯の被害の実態は依然、把握できていないという。
罹災証明書は「全壊」「半壊」などの家屋被害を証明する書類で、被害程度に応じて住宅再建の支援金額が決まる。福島県内の本宮市など、発行申請の受け付けが、まだ始まっていない自治体もある。