千葉県に大規模な停電をもたらした9月の台風15号では、住民からの問い合わせで自治体の窓口が「パンク状態」となった。こうした大規模災害に備えて、住民からの問い合わせ窓口を外部に設ける自治体がある。同県浦安市は今年8月、大規模災害に備えて那覇市に「災害コールセンター」を設置した。市の災害対策本部設置で原則開設される仕組みで、今月の台風19号で初めて運用され、効果を上げている。
市によると、2011年の東日本大震災では、避難所や給水場所などの問い合わせが市役所に殺到して職員が電話対応に追われ、回線もふさがった。「市民の命に関わる緊急性の高い電話を受けられなかった可能性がある」との反省から、企業のコールセンターなどを運営する「KDDIエボルバ」(東京)に委託してセンターを設置した。今年度の事業費は約100万円。
対応するオペレーター10人は事前に市の地理を頭に入れ、災害関連資料やハザードマップで研修を受けた。市災害対策本部から逐一情報が伝えられ、被害状況や避難所、交通規制、ライフライン情報などの問い合わせに対応。台風19号が接近した12日午後1時~13日正午に開設され、152件の電話を受けた。市危機管理課の森田和徳課長は「市民のために迅速で的確な災害対応ができた」と話す。
台風19号への対応では、埼玉県も13日に災害関連情報の一元的な問い合わせ窓口「災害情報相談センター」を県庁に開設し、職員9人体制で対応。千葉県は台風15、19号で、こうした専用窓口を開設しなかったものの、代表電話の応対職員を2人から最大10人に増やしたという。