石器・石鏃など約5000点の個人コレクションが一般公開 青森・むつの収集家が寄贈

下北半島の遺跡から出土した石器など約5000点の個人コレクションが、弘前大人文社会科学部北日本考古学研究センター展示室(弘前市)で一般公開されている。同センター長の関根達人教授は「本州と北海道を結ぶ縄文から弥生時代にかけての下北の様相がわかる重要な資料」と話している。【藤田晴雄】
コレクションはむつ市でアパート経営をしている高橋啓一さんが約40年かけて収集した1万点以上の石鏃(せきぞく)(矢じり)を含む石器や、土器など数万点。昨年12月に弘前大に寄贈された。日本最大級の収集量とされ、関根教授を中心に学生たちが卒業研究として整理・分析している。
今回展示されているのは、寄贈されたコレクションのうち、縄文時代草創期から弥生時代後期にかけての出土場所がわかる下北半島の60遺跡と、青森県と北海道の3遺跡の計63遺跡で収集された遺物。会場には狩猟に使われた石鏃約4000点に加え、加工用の石錐(いしきり)や石匙(いしさじ)、弥生時代に作られた管玉や人型をした黒曜石製の石偶などがずらりと並ぶ。
関根教授は11日、報道関係者にこれまでの調査状況を示し、「下北の人たちが縄文から弥生にかけて狩猟採集の安定した生活を続けていたことが見えてきた」と説明。「国内推薦が決まった『北海道・北東北の縄文遺跡群』の世界遺産登録に向け、援護射撃になればうれしい」と語った。
11月10日(午前10時~午後4時)まで公開。会期中無休で入場無料。