奥多摩で集落孤立長期化 住民支援に課題

台風19号のもたらした大雨で道路が寸断し孤立状態の地区を抱える東京都日の出町と奥多摩町は、地区住民を支える対応に追われている。徐々に支援体制は整いつつあるが、状態の長期化が余儀なくされる中で、生活必需品の燃料の運搬などに課題を抱えている。
日の出町大久野(おおぐの)地区では、特別養護老人ホーム「藤香苑(とうこうえん)」に入所する高齢者を含めて172世帯約200人が孤立状態にある。住民と町が協力して13日、現場近くに迂回(うかい)路を設置した。町によると自転車やバイクも通過できるほど幅を広げた。
町は藤香苑と協議し、急病人が発生した場合、苑の車で迂回路近くまで運び、担架などに乗せて迂回路を通り、救急車などで医療機関に運ぶ「リレー方式」で対応することにした。住民の買い物などの利便を図るため、町営バスを迂回路近くまで運行している。
町総務課は「(孤立状態の)地区側を走る車両のガソリンが十分でなく、どう運び入れるかが課題だ」としている。
奥多摩町日原(にっぱら)地区では、18日現在で54世帯93人が孤立状態にあり、迂回路も細く、険しい場所を通らなければならない。
17日には、陸上自衛隊のヘリコプターが食料や飲料水、ガソリンなどを運び入れ、今のところは足りている状態だという。
町総務課は「今後も必要に応じて自衛隊に要請してヘリコプターで物資を運んでもらって当面対応したい」と話す。【黒川将光】