肉眼で確認しづらい早期の肺がんの近くにマイクロチップを入れ、患部の位置を正確に特定する新しい手術方法を京都大病院(京都市)などが開発した。がんを過不足なく切除でき、患者の負担を軽減できる。今年9月、70代の女性患者で初めての手術が成功したという。
直径10ミリ以下の小さな肺がんは内視鏡手術で切除する治療が一般的だが、肉眼で確認しづらく、切除範囲を正確に把握するのが難しい。患部に色素を付ける方法もあるが、色素が拡散するなどの難点もあった。
新手法では、内視鏡手術の前に、がんの近くにマイクロチップ(直径1・8ミリ、長さ7ミリ)を入れる。更に棒状のアンテナを体内に差し込むと、チップから発信される無線に反応し、音と画像で患部の位置が示される。
京大病院に在籍していた時、開発に携わった佐藤寿彦・福岡大医学部准教授(呼吸器外科)は「今後、乳がんや肝臓がんへの適用も目指したい」としている。【菅沼舞】