潔癖症ではなくても、「菌が大量に繁殖している」と言われたら、そんなスポットには気持ち悪くて近づきたくなくなってしまいますよね。でも、私たちの自宅には、特に菌が繁殖しやすい要注意スポットもたくさんあるもの。
そこで、花王の「生活者研究センター」が2019年10月9日に発表した「菌数・菌叢(きんそう)に関する調査」の結果から、菌が多い危険スポットをご紹介しましょう。
◆菌が多い要注意スポット
レベル1 スマホ
ほとんどの家庭で「菌数が少ない」という結果だったのが、スマホでした。手でベタベタ触るし、目に見えない汚れがたくさんついていそう…という予想を裏切り、意外にも菌数は少ないという結果でした。
レベル2 トイレの床、冷蔵庫の野菜室
菌数が少ない家庭の方が多かったのは、冷蔵庫の野菜室やトイレの床でした。食卓やダイニングの床、調理台も同じくレベル2です。冷蔵庫の野菜室は3~7度くらいに保たれていて、食中毒菌なども検出されやすい場所なのだそうです。野菜室や調理台がトイレの床と同じレベルくらい菌に汚染されていると思うと、気持ち悪くなりますね。
レベル3 台ふきん、キッチンの排水溝
拭き取り調査で多くの家庭で菌数が多い傾向にあったのが、台ふきんとキッチンの排水溝です。どちらも、食べカスが残りやすく、菌も多く繁殖しやすいのですね。
レベル4 キッチンスポンジ(掃除用)
ほとんどの家庭で大量の菌が検出されたのが、キッチンの掃除用スポンジでした。スポンジは、常に濡れていて食べカスも付着しやすいため、菌の温床となりやすい場所なのです。
◆台拭きよりキッチンペーパーを使うべし!
では菌を増やさず清潔にするためには、普段の生活でどんなことに注意したらいいでしょうか?今回の拭き取り調査で菌数が少なかった家庭と、菌数が多かった家庭の食卓での行動を観察すると、どんな行動が除菌にはいいのか見えてきました。
菌数が少ない家庭では、アルコールスプレーをかけキッチンペーパーで拭いている例や、除菌用のウェットシートを使っているケースがありました。一方、菌数が多かった家庭では、台ふきんを水でぬらして使っている例が多いようです。
つまり、除菌を行うなら除菌効果のあるアルコールスプレーやシートを活用して、食卓の四隅までしっかり拭くようにすることが大切ということ。またアルコールスプレーを使っても、拭き方にムラがあるようでは、除菌効果は見られなくなってしまうので注意しましょう。
冷蔵庫の野菜室がトイレの床と同じレベルなど、意外な菌の要注意スポットがわかった、今回の調査。家のどこに菌が多く繁殖しやすいのか知っていれば、除菌対策もしっかりできるようになりますね。
【菌数・菌叢に関する調査】
・調査主体:花王株式会社
・調査期間:2017年6月、2018年9~10月
・対象:2017年46人、2018年90人
・方法:アンケート調査と拭き取り検査
<文/佐藤まきこ>