台風19号、避難者11都県で3772人 26日で2週間、長期化の懸念も

各地に甚大な被害をもたらした台風19号の上陸から26日で2週間となる。内閣府によると、11都県で3772人(25日現在)が避難所に身を寄せており、避難生活の長期化が懸念される。
犠牲者も増え続けている。静岡県御殿場市は25日、水路に流されて行方不明になっていた40代男性の死亡を確認したと明らかにした。下流にある沼津港で20日に見つかった遺体と歯型が一致した。埼玉県も25日、上尾市の用水路で17日に遺体で見つかった男性(67)について台風による死亡と認定したと発表した。毎日新聞の集計で死者は87人、行方不明者は7人となった。
国土交通省によると、堤防の決壊が確認されたのは71河川140カ所に上る。うち87カ所は応急復旧工事が完了したが、53カ所はまだ終わっていない。今月中には全ての堤防の復旧作業が終わるとしている。国交省は、福島、宮城県などでは県管理河川の復旧工事を代行する。
各省庁によると、住家被害は7万4464棟で、うち9割は床上・床下浸水。ピーク時に約16万3500戸で起きた断水は、福島、宮城など5県の計9680戸で続いている。【安藤いく子、松本惇】