聖火特別輸送機デザインお披露目 到着式に吉田沙保里さんら登場

東京五輪・パラリンピック組織委員会は25日、五輪の聖火を採火地のギリシャから日本へ空輸する特別機のデザインと、聖火リレー最初のセレモニーとなる到着式の概要を発表した。ともに五輪3連覇を果たした柔道の野村忠宏さん(44)とレスリングの吉田沙保里さん(37)が特別機でギリシャに赴き、到着地の航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)まで聖火を運ぶ。
ボーイング787に聖火をイメージしたデザインが施された特別機「TOKYO2020号」は、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の共同運航。1964年東京大会は、JALがギリシャから聖火出発地の沖縄まで運び、国内輸送はANAが担当した。前回は、いずれも機内に聖火を保管するケースや専用台を設けたが、今回は未定。現在の計画ではランタンに聖火を格納し、座席に固定するという。
採火式は、古代五輪発祥の地であるギリシャ・オリンピア遺跡で来年3月12日に行われ、ギリシャ国内で同19日まで聖火リレーを実施し、アテネで日本側に引き渡される。同20日の昼間に松島基地に到着予定で、基地では地元の小学生ら約200人が野村さんと吉田さんを出迎え、聖火皿への点火が行われる。
聖火はその後、東日本大震災で被災した宮城、岩手、福島の3県の順で、各県2日間ずつ「復興の火」として展示。国内の聖火リレーは同26日、福島県からスタートする。【倉沢仁志】