結婚記念日の翌日に… 長野・タクシー運転手不明 妻ら捜索続ける

「夫の手掛かりが何か見つかれば……」
台風19号による豪雨で行方不明となっている長野県佐久市入沢のタクシー運転手、三石量正(かずまさ)さん(68)。警察の捜索とは別に、妻たか枝さん(70)ら家族が自主的な捜索を続けている。
三石さんは12日午後5時40分ごろ、土のうを取りに軽トラックで自宅から約2キロの青沼小に向かったまま、帰らなかった。当時は激しい雨で、自宅前を流れる千曲川の支流・谷川(やがわ)は増水していた。佐久署は車ごと流された可能性があるとみている。
たか枝さんと長男(42)、長女(40)らは15日から自主捜索を開始。20日には友人も加わり約30人で千曲川沿いを捜したが、手掛かりは見つからなかった。荒れた川筋を歩いたたか枝さんは「自然の力は大きいと、つくづく感じた」と語る。
行方不明になった前日の11日は44回目の結婚記念日だった。たか枝さんによると、夫はその朝「今日は何の日か知ってる?」と冗談っぽく話しかけ、たか枝さんは「知ってますよ」と応じたという。
夫は子どもには厳しかったが、妻には優しかった。「冗談も言うし、家の掃除もしてくれる。昔は寡黙だったが、年を取り気配りできる人になった」。旅行とカメラが好きで、70歳で退職したら「夫婦でゆっくり過ごそう」と話し合っていたという。
【武田博仁】