台風19号の上陸から26日で2週間。千曲川の堤防決壊で浸水した長野市の家屋の片付けや泥かきを手伝おうと、連日多くの災害ボランティアが被災地を訪れている。今週末は、長野市社会福祉協議会は2000人以上が訪れると見込み、市は送迎バスの増便など受け入れの準備を急ぐ。【坂根真理】
24日、浸水被害が大きかった同市穂保の公園には大勢のボランティアが集まり、受け付けを済ませると用意されたマイクロバスに乗って次々と被災地域に向かった。市社協によると、この日はボランティアセンターは約830人を受け付けた。
20日には前日の倍の約3000人のボランティアが集まったため、送迎バスの台数が足りず、約200人が活動を希望しながらも被災地域に入れなかったというトラブルが発生した。その反省を踏まえ、今回はバスを増やす方向で調整しているという。
市は公共交通機関の利用を呼び掛ける。「バスの台数に限りがあり、交通渋滞が起きる要因にもなる。できるだけ公共交通機関を利用してボランティアに来てもらえれば。駅から徒歩圏内で行ける被災地もあります」
また、市は「トイレが足りない」というボランティアからの声に応える形で、仮設の簡易トイレを改善する作業を進めた。市衛生センターの担当者は「仮設トイレを置ける場所が少ないので、さっと用を足せるトイレにして機能性を高めた。(利用者の)回転率を上げたい」と話す。
ボランティアセンターの男性スタッフは「ボランティアはまだまだ足りていない。水害なので一度来て終わりではなく、継続的に来て支援してもらえたらうれしい」と話した。