「貯まる人」は、nanaco、WAON、LINEPayをこう使う お得なんだから、やらない手はない

消費税が5%から8%に引き上げられ、最終的には10%の引き上げを目指している。実際にやるのかはまだ不透明ながら気になるニュースではある。
また、気になるのは物価がじわり上昇していることだ。不気味なのは「お値段据え置き、容量控えめ」のやり方で実質値上げが進んでいることで、実質的にはすでに10%近い値上げを終えている菓子や冷凍食品がたくさんある。気づいていないならあなたは鈍感すぎる。
こういうとき、少しでも安い値段で買い物をする努力も必要だが、「同じ買い方で安い買い物ができる方法」を選べるのであれば選ぶに越したことはない。
実は1~10%の「値下げ」を勝ち取る方法がある。それはキャッシュレス決済、スマホ決済への切り替えだ。

私たちは現金決済をお得で割安になる選択肢だと考えていることが多い。「現金価格」というとお得なイメージが強いし、一時期の家電量販店などクレカ利用をするとポイント還元率を2%下げるような例もあった(近年では解消されつつある)。
しかし今や「現金決済は割高な買い物方法」だと考えるのがスタンダードだ。まず、クレカで買う場合と現金決済とのあいだに値段差をつけることは、クレカの利用条件に反するので本来あってはならない(ポイント還元率は別)。
また、クレジットカードや電子マネーを利用することにより「ポイント」が得られるため実際より割安で購入できたことになる。しかも、クレジットカードから電子マネーにチャージ(これはスマホアプリの電子マネーの標準機能である)してポイントをゲットし、かつ電子マネーとして利用をしてポイントをゲットする「二重取り」ができるとポイント還元率はさらに高まる。
電子マネーといえば、小銭を出して時間を要しない「スマートさ」の利便性ばかりが強調される。また社会的にキャッシュレス決済に移行しているのだと経済ニュースに説明される。しかし、より重要なのは個人にとって「お得」であることだ。つまり「スマホ決済は割安決済手段」であるということなのだ。
キャッシュレス決済、特にスマホ決済への切り替えをしてみたいなら、Suica、nanaco、WAON、楽天Edyのいずれかをスマホで設定してみるのがいいだろう。
iPhone対応しているのはSuicaで(iPhone7シリーズ以降)、Androidスマホは国内メーカーなどのFeliCaチップ内蔵のスマホであればSuica、nanaco、WAON、楽天Edyが利用できる(おサイフケータイ機能)。
iPhoneやAndroidで利用できる電子マネーにはiDやQUICPayもあるが、この2種はクレジットカードをリンクさせて直接決済させる仕組みなので、ここでは二重取りが可能な電子マネーを中心に考えてみたい。

高還元率を考えると「クレジットカードからのチャージによるポイント還元」+「電子マネー利用によるポイント還元」のふたつを獲得するのが基本だ。一般にはクレカ利用で0.5%還元、電子マネー利用で0.5%還元の1.0%を獲得できる。
JR東日本系のVIEWカードからモバイルSuicaへチャージすれば1.5%還元になり、これはかなり有利だ。
セブンイレブンやイトーヨーカドー、デニーズなどに利用シーンが限られるものの、nanacoはポイント還元率が1.0%なので、クレカ0.5%の還元率でも1.5%が達成できる。※一部ポイントが付かない店舗、ポイント付与率が異なる店舗があります。
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毎日1500円程度の買い物や食事をして、週末には8000円程度のまとめ買いをするとすれば、これは18500円の消費になる。これを4週間続けたとしてすべてスマホ決済に置き換えたとすればどうだろうか。
1.0%を還元されたとすれば月に740ポイントを得ることになる。「たかがポイント」と思っていると年間9000円くらいの節約になるわけだ(実際には100円ごと1ポイントのような還元なので、ポイント数は少なくなる)。
一度スマホ決済に切り替えてみると、電子マネーの利用シーンは相当増えていることに気がつく。主要コンビニのすべては当然対応済みとして、スーパーや書店の多くは対応済みだし、タクシー利用料金も今や未対応のほうが珍しいくらいだ。
ドラッグストアもほとんどが電子マネーで決済できる。アパレルや100均、カフェなど未対応の店舗も駅ビル等に入っていると交通系電子マネーはOKであったりする。
だまされたと思ってスマホ決済に切り替えてみてはどうだろうか。
ところで、スマホ決済には新しい風も吹き始めている。中国の都市部では90%以上の決済がキャッシュレスであるといわれているが、特に普及しているのがFeliCa等のチップをスマホに内蔵しなくてもよいQR決済だ。

これは決済用アプリを起動し、スマホに表示されたQRコードをお店側に読み込んでもらうか、お店側から提示されたQRコードをスマホのカメラで読み込むことにより、決済を行うものだ。
たとえばOrigamiPayの場合、クレジットカードとリンクさせて決済するため、クレジットカードのポイント還元がまず得られ、さらにOrigami側が通常2%、ここしばらくは金曜日には10%の割引をしてくれる。1000円の買い物が980円になったり900円で決済されるわけだ。クーポンも頻繁に発行しているため、金曜日以外により高い割引で買い物できることがあり、見逃せない。
日本でもっとも普及しているコミュニケーションツールであるLINEも、LINEPayの普及に取り組んでいる。これは利用ステージに応じて還元率を変えているが、現在は還元率を3%アップするキャンペーンを実施しており、最低ランクでも3.5%還元になる。ただしコンビニやオンラインバンキングから事前にチャージした金額内での決済であり、割引分はポイント還元となるため他の消費に用いなければならない点に注意が必要だ。
またいずれもSuica等の電子マネーと比べると利用シーンが限定されるのも今後の課題だろう。LINEPayについてはコンビニ大手のローソン、OrigamiPayはタクシーの料金決済が対応しているなど、自分の利用シーンに近いところで利用が進めば、かなりお得な買い物になる。加盟店をチェックしてみるといいだろう。
ちなみに筆者は秋葉原の某書店でOrigamiを使って毎週数千円分のコミックをまとめ買いしているが、毎月1000~2000円の値引きを得ている。コミック3冊分の値引きを得ているわけだから、これはかなりお得だ。
iPhoneやAndroidスマホは誰でも持っているのに、利用率は極めて低い。ローソンによれば75%の顧客は未だに現金で決済をするという。つまり日本人の4人に3人は「割高な決済方法」を選んでいることになる。
社会が変革しているかどうか、ではなく、自分がお得かどうかで考えてみるとキャッシュレス決済への移行もやる気がでるのではないか。
ちなみに、スマホ決済の設定をしておくと、別の「便利」もあることを最後に指摘しておこう。それは、「財布を忘れても、スマホは持ってきたので助かる」ということだ。
私たちは今や、財布の確認をしなくてもスマホの確認は絶対にする。玄関を出て3歩も歩くとスマホを出してSNSにアクセスしているからだ。駅に来て途方に暮れたり、ダッシュで家に戻る必要ももうない。便利なスマホ決済の世界に入ってみてはどうだろうか。
【追記】
モバイル決済はキャンペーンが機動的に実施されたり終了するところに特徴があるが、記事を入稿したあとに早速ニュースが飛び込んできた。
Origami Payが毎週金曜日に実施していた10%オフキャンペーンは9月7日で終了。以降は曜日を選ばず利用できる「Origamiクーポン」を提供していくそうだ。クーポンの割引率や配布状況がどうなるかは今後の動向を見守ることになりそうだ。
一方で、LINE Payも対応しているローソンにOrigami Payも9月11日から対応し、かつコーヒー一杯無料クーポンも発行するとしてきた。
QRコード決済を中心としたモバイル決済の「お得」度競争は今後もしばらく目が離せない。