神戸市須磨区の市立東須磨小で男性教諭(25)が同僚の教諭4人からいじめや暴行を受けた問題で、神戸市の久元喜造市長は28日、加害教諭4人への給与支給を差し止めるための条例改正案を市議会に提案した。付託を受けた市議会総務財政委員会は賛成多数で承認したが「条例の恣意(しい)的な運用を防ぐ手続きが必要」などと意見が相次いだ。29日の本会議で可決、成立する見通し。
条例改正案は①懲戒免職処分などに相当する重大な非違行為がある②刑事事件で起訴されるおそれがある③引き続き職務に従事すれば公務に支障が生じるおそれがある――の3要件を満たした職員を「分限休職」とし、その間の給与を差し止めるとの内容。地方公務員法は分限休職の対象を心身の不調や刑事事件で起訴された場合と規定し、市条例で追加する形となる。
本会議で久元市長は条例の目的について「(4教諭を職場に復帰させないことで)学校現場の混乱を防ぐため」と説明。「異例の対応で、幅広く運用するつもりはない」と強調した。市側は分限処分について弁護士などで構成する審査会に諮り、意見を参考にして教育委員会が決定すると説明した。
市議会総務財政委で、吉田謙治市議(公明)は、必ず審議会へ諮問するよう明文化を求めた。「起訴されるおそれ」とする条例改正案の要件についても、他の市議は「誰がどう判断するのか不明だ」と曖昧さを指摘した。【反橋希美】