産業医科大(北九州市)医学部の50代男性教授が、大学側の不当な懲戒処分があり、それをきっかけに部下の医師らから「逆パワハラ」を受けてうつ病になったなどとして、大学や准教授ら計6人を相手取り、懲戒処分の無効確認や損害賠償計約1100万円の支払いを求めて地裁小倉支部に提訴していたことが分かった。提訴は8月30日付。
訴状によると昨年7月、教授が大学に提出する時間外勤務の報告書で、誤って部下の残業を自分の分として出すミスがあった。教授は部下に謝罪し、1日分の残業代(3000円)も遅れずに支払われたが、別の医師が「時間外勤務を盗んでいる」などと大学側に告発。教授は「許可基準に反した兼業行為」なども併せて懲戒委員会にかけられ、同12月に減給10分の1(1カ月)の処分を受けたという。
今年1月には医局員を集めた会合で、部下から「公文書偽造だ」などと糾弾され、その後も謝罪を強要された。業務命令に従わないなどの「逆パワハラ」も繰り返され、教授は今春、うつ病を発症。これらの精神的苦痛に対する賠償などを求めている。
産業医科大は「懲戒処分の有無も含めてコメントは差し控える。当方の主張は訴訟の場で明らかにする」としている。【井上卓也】