白くて甘い「ミルキーベリー」をよろしく 栃木県、紅白イチゴで売り出しへ

栃木県は28日、昨年公表した白イチゴ「栃木iW1号」を「ミルキーベリー」と名付けたと発表した。この日は同11月に公表した新品種「栃木i37号」も初めて出荷された。県内のイチゴ農家は台風19号で約22億円の被害を受けたが、県や農家、農業団体などは両品種の話題もテコに、生産量日本一の「いちご王国」維持を期待している。【林田七恵、萩原桂菜】
粒が大きく、白くて甘いミルキーベリーは、県が昨年1~2月に名前を公募。3155件の応募から3候補を選んで商標登録を出願した。贈答用の「紅白イチゴ」としてセット販売を目指す高級なスカイベリーとの相性などから、最終的にミルキーベリーを選んだ。県は提案者17人に果実を贈る。
「いちご王国」を名乗る県は品種開発に力を入れており、28日には病気に強く型崩れしにくい栃木i37号も、下野市のJAうつのみや南河内野菜集荷場など4カ所から初めて出荷された。
同集荷場に75キロ(235パック)を届けた下野市の男性(67)は試験栽培も担っており、今年は約12アールに8000株を植えた。とちおとめより大粒のため「収量も多く選果の手間もかからない」と評価する。「初出荷なので消費者にどう受け止めてもらえるか責任を感じるが、甘みが強く、主力品種になると思う」と胸を張った。
初出荷に合わせて県はこの日、i37号の名称を、あきね▽えみか▽とちあいか▽とちあかり▽とちまる▽とちれいわ――の6候補から、消費者の意見も踏まえて選ぶと発表した。小売店や観光イチゴ園などで購入すれば、包装フィルムに載ったQRコードを読み込み、専用サイトから投票できる(1人1回)。来年3月15日まで。県は投票結果や商標登録の可否を踏まえて来秋ごろに名前を決める。
県によると、2020年度産(19年秋~20年初夏)では県内約65軒の農家が計2・5ヘクタールでi37号を栽培しており、約125トンの出荷が見込まれる。県内のイチゴの総生産額は271億円(17年)で全国一。台風19号では県内20市町の約76ヘクタールでとちおとめなども含めて21億8100万円分のイチゴが浸水などの被害に遭い、パイプハウスの倒壊や流出もあったが、県は「病害虫を防いで回復できた農家もある」とみて、2位の福岡県(218億円)との差を保つ自信を見せている。