大規模太陽光発電巡り賄賂要求 収賄疑いで南島原市議逮捕 長崎県警

長崎県警は30日、同県南島原市で計画された大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業を巡り、業者に賄賂を要求したなどとして南島原市議の下田利春容疑者(69)=同市布津町丙=を収賄と恐喝未遂の疑いで逮捕した。
逮捕容疑は2017年5月、同市布津町内でメガソーラー事業の予定地内にあった市有地の払い下げを求めていた電気設備会社(東京)の営業部長の男性(60)に対して、予定地に隣接する自身の土地に防災用の調整池の設置を求めて賃料を迫り、議会で払い下げが承認されるように反対意見を控えるなど便宜を図ると持ちかけ、その見返りと賃料で計数千万円を要求したとしている。県警は認否を明らかにしていない。
業者側によると、下田容疑者から賃料として6000万円を要求されたが、応じなかった。最終的に市有地は議会の議決が必要な評価額に達しなかったため市が払い下げ、メガソーラーは今春から稼働している。
下田容疑者は、旧布津町議を経て、合併後の06年から南島原市議になり現在4期目。【松村真友】