いわき市の避難所でノロウイルス検出 21人が吐き気、発熱 消毒徹底

福島県いわき市保健所などは30日までに、台風19号で避難者100人以上が身を寄せていた同市の中央台公民館の避難所で、21人が吐き気、発熱などの症状を訴え、4人からノロウイルスが検出されたと発表した。25日夜から症状を訴える人が出始めたが、重症者はおらず、快方に向かっているという。
保健所によると、避難所内での接触などで感染が広がった可能性があるという。避難している人の話では、入浴の送迎バスで嘔吐(おうと)した避難者もいた。
市は対策として、外部からの立ち入りを制限するとともに、トイレの清掃や、ドアノブ、手すりなどの消毒を徹底している。25日から毎日、保健師が各避難所を巡回し、避難者の健康管理を強化している。
夏井川近くの県営住宅が水没し、10日前から避難を続ける女性(79)は「吐き気や下痢がひどくて、一時はおかゆしか食べられなかった。手洗いや消毒を心がけているが、早く家族で住める場所を確保したい」と話した。
同市では30日朝現在、避難所7カ所に191世帯、417人が避難を続けている。【乾達】