20代のデリヘル嬢に付きまとったとして、警視庁町田署は29日までに、ストーカー規制法違反の疑いで、九州工業大特任教授の金田寛容疑者(68)を逮捕した。お気に入りのデリヘル嬢に「愛人になれ!!」と迫り、利用禁止になっただけでなく、探偵を使って自宅を調べ追いかけるという執拗さだった。風俗では性欲に突き動かされるがゆえに変な行動に出る人が多いようだ。その実態とは…。
福岡県北九州市に住む金田容疑者は神奈川県にも家があり、帰省の度に都内のデリヘルを利用し、このデリヘル嬢を指名していた。「愛人になってほしい」としつこく迫ったことで、今年2月に店から利用禁止を言い渡されていた。
逮捕容疑は8~10月ごろ、デリヘルで働く20代女性にメールを数回送ったり、今月27日には女性の自宅前で待ち伏せして最寄り駅まで付きまとったりした疑い。金田容疑者はおおむね容疑を認め「女性の姿を見て懐かしさから後をつけてしまった。ストーカーという認識はなかった」などと供述している。
驚かされるのは、女性の自宅特定に探偵を使ったほどのめり込んでいたことだ。風俗ではお気に入りの風俗嬢のことを“オキニ”と言うが、被害者は金田容疑者のオキニだったわけだ。
金田容疑者は、同大学に生命体工学研究科生体機能応用工学専攻の特任教授として勤務。同大の公式ホームページには研究内容として「最近は、デュアルレーザービームによるパワー用半導体ウェーハのバルクキャリア寿命評価技術の開発に取り組んでいます」と、難解すぎる。
容疑者を知る同僚は「ひと言でざっくりと説明すると、一貫して一つの研究に熱中して取り組む人。コミュニケーションが取りづらくなったりすることはなかったけど…」と話した。
70歳近くになるまで研究一筋で生きていた人物にもかかわらず、風俗でこんなトラブルを起こすとは言葉もない。
風俗店を通さず風俗嬢と会うことを“店外”と言うが、店を通せばいいお客さんなのに、なぜ利用禁止の危険を冒して店外で会おうとするのか。
風俗業界関係者は「オキニが他の客に接客するのがイヤという嫉妬もあれば、単純にお金を浮かせたいという人もいる。店外ならなし崩しになぁなぁの関係になってお金が安く済ませると思っているんですよ」と指摘した。
今回の事件のように風俗には一線を越えようとしてくる客は多い。
ある風俗嬢は「店終わりを出待ちして、『家まで送るから』と無理やり車に乗せてきた人もいました。途中でなんとか降りることができましたが怖すぎます。別の客とショートメールでやりとりしていたら、電話番号で検索されたのかLINEを割り出されて本名がバレてしまったこともあります。『これ、本名?』ってメールが来て血の気が引きました」と明かした。
また、変な客としては「ピル代を出すから中出しさせろ」と迫ってくる人もいたとか。「ピル代出すなんて俺いいヤツでしょ?というノリなんですよ。本番すらしてないのに」(前出の風俗嬢)
もっとも、変なのは客だけではない。
「客から何十万も借金をして音信不通になった風俗嬢がいました。驚いたのはその風俗嬢はそのまま同じ店に出勤していて、今度は別の客に借金を申し出たのです。出勤していることに最初の客が気づいて、指名して返却を迫りトラブルになっていましたね」(前出の風俗関係者)
風俗には様々な欲望が渦巻いているのだ。