14年間で4億円 東京・多摩市ハプニングバー“荒稼ぎ”の手口

「大人のディズニーランドへようこそ! うちの店は田舎だから警察の取り締まりは受けません」
“Nスぺ主演”の半グレリーダーが高級クラブでやりたい放題
店長は客の耳元でこう囁き、2005年から14年間で約4億円を荒稼ぎしていた。東京・多摩市の京王線・聖蹟桜ケ丘駅前にあるハプニングバー「リアリティー」店長の山口和彦容疑者(59)ら男4人が26日までに、公然わいせつ幇助の疑いで警視庁に逮捕された。
店は雑居ビルの3階にあり、看板には「メンバーズバー」と書いてあるだけで、店名はなし。店内に入ると、すぐにバーカウンターがあり、奥に個室が。壁はマジックミラーで外から丸見え。別の部屋はカーテンを引けば中をのぞき見ることができ、別の場所にはのぞき穴も。ブルーシートに囲まれた部屋には子供用のプールが設置され、ローションがたっぷり入れられていた。
25日、店内には男6人、女1人の計7人の客がいて男女2人がプレー。その様子を男たちが観賞していたところ、捜査員が踏み込み、従業員とプレー中の2人を逮捕。カップルは事情を聴かれた後、釈放された。
入会金は男が1万円で、料金は平日5000円から週末深夜1万円までと日によってまちまち。単独女性は入会金1000円で、利用料金は曜日問わず、オールフリータイム1000円。店内にはセーラー服やメイド服、チアリーダーのユニホーム、仮面などが用意され、「コスチューム カーニバル」「栗拾いDAY」「松茸キャンペーン」などのイベントを開催。HPに「みほ 45歳の主婦です。行きたいのですが、何歳まで行っていいのですか?」といった質問もあった。
「従業員は新規の客を安心させるために、『東京五輪前に新宿と渋谷の店は取り締まりが強くなっていますけど、うちは田舎ですから大丈夫です』とか、『店の中に入れば、みんな20歳』といって客のテンションを上げていた」(捜査事情通)
■ユッケ騒動で一度閉店
客は1日平均10人で売り上げは8万円ほど。年間にすると2800万円で、14年間だと約4億円になる。
「もともと他の経営者の名義だった店を山口が譲り受けて店長になった。09年にはいったん店を閉じて焼き肉屋を始めたものの、11年にユッケの集団食中毒事件が起き、店が潰れた。それでハプバーを再開したのです」(前出の捜査事情通)