31日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)では、30日に都内で始まった20年東京五輪のマラソンと競歩会場の札幌移転問題を議論するIOC(国際オリンピック委員会)調整委員会を特集した。
開催地変更に反対する東京都の小池百合子知事は、決定経緯の不透明さや説明の不十分さなどを改めて指摘。W杯で史上初の8強と躍進したラグビー日本代表のスローガンを引き合いに「マラソン、競歩の東京都での開催を望みたい。そして私たちは『ONE TEAM』で大会を成功させたい、というのが共通の思い。信頼関係なくして、大会の成功はない」と訴えかけた。調整委員会は来月1日まで3日間の日程で行われる。
また小池氏は「事前説明がなく、都民から怒りの声も寄せられている。準備が総仕上げになる中、最後まで相談や議論がないままこのような提案がなされたのは、本当に異例の事態」と不快感を示した。
さらに移転の費用負担についても「別の会場に都民の税金を支払う考えはございません」と、強硬姿勢を崩さなかった。番組ではこうした小池氏の発言を紹介した。
小池氏の発言にコメンテーターで同局の玉川徹氏は「強権発動なので従うしかないのかということなのか、それともこれは合理的に考えてIOCが言っていることが合理性があるので合理性からいって従うしかないのかというところを見極めなければいけない」とした上で「小池さんの発言を見ましたけど、なんか情緒的ですね。気持ちは分かります」と指摘した。
続けて「合理性と言うよりはあくまで情緒的に訴えている部分で、情緒は聞きませんよね、国際的には」と印象を述べ「だけど、彼女はこの発言をどこに対してしているのかということですよ」と疑問を呈し、「IOCの理事会に対して合理的に東京でやる方がいいんだっていう説明をするもりは最初からない」とした上で「じゃあこれ誰に対して訴えている話で言えば、有権者ということなんだろうな」とコメントしていた。