台風19号による千曲川の堤防決壊などで広範囲の浸水被害を受けた長野市は31日、自宅に住むことができなくなった被災者向け仮設住宅の建設に着手した。市内では321世帯758人が避難所に身を寄せており、冬の到来を前に住宅の確保が急務となっている。
市内では計5000棟を超える住宅が浸水被害を受け、既に判明しただけでも全壊が786棟、半壊は797棟に上る。自宅が水に漬かり土砂が流入するなど戻れない被災者も多い。避難所以外の親戚の家などで暮らす人もいて、市は住まいの提供が「500戸程度は必要」とみている。民間の賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」や公営住宅では足りず、仮設住宅の建設が必要と判断。まず3カ所で計100戸の建設に着手し、さらに建設候補地を探す。