国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が開幕3日で中止となった問題で、芸術祭実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事は2日の定例記者会見で、「表現の自由」について作家や県民らが議論する公開フォーラムを、9月中旬に開催する意向を明らかにした。
先月16日に開かれた芸術や憲法専門家らでつくる県の検証委員会の初会合で提案されていた。10月には同趣旨で国際フォーラムを開く予定で、大村知事は「議論の結果を踏まえ、表現の自由に対する『愛知宣言』を発信したい」と述べた。
一方、大村知事は、実行委会長代行の河村たかし名古屋市長に対し検証委の意見聴取に出席するよう打診したことを明らかにした。返事はまだないという。河村市長は検証委について「(知事が)勝手につくったもの」などと批判していた。大村知事は「河村さんは(企画展を)中止しろと言われた方。検証委について相談しても仕方がない」と指摘した。【竹田直人】