中国人の間でなぜか、庶民派の弁当「のり弁」が人気です。
その食べ物に私たちはどんなイメージを抱いているでしょうか。のり弁。ふたを開けた瞬間、視界に飛び込んでくる黒い光沢。惜しげもなく一面に敷き詰められた、のり。しかし、このぜいたくな素材使いに対峙した時、私たちの胸に去来するのは誇らしさよりもむしろわびしさではないでしょうか。ところがです。中国版ツイッター「ウェイボー」で今年の5月以降、のり弁の口コミが急増しているのです。
日本人にとっての哀愁ののり弁になぜ今、中国人が関心を寄せているのでしょうか。SNSの書き込みを詳しく見ると、のり弁というワードはどうやら日本の弁当という意味で使われているようです。何しろ、食事といえば必ず温かいものを求めるのが中国人。つまり、温めずに食べるのが前提の日本の弁当はそれだけで彼らにとってはカルチャーショックなのかもしれません。
ところが、日本を訪れる中国人観光客の増加。それが駅弁やコンビニ弁当など冷たい弁当に触れる機会を増やし、日本のアニメやドラマの影響もあって弁当に対する興味を助長している。中国の市場動向を調査している中国トレンドExpressの森下編集長はそのように分析しています。