第25回KAWASAKIしんゆり映画祭が、従軍慰安婦をテーマにしたドキュメンタリー「主戦場」(ミキ・デザキ監督)の上映を取りやめると一時決めた問題で、福田紀彦市長は5日の定例記者会見で「市の対応は適切だった」と述べた。取りやめの決定は、川崎市が「懸念」を伝えたことがきっかけだったが、表現の自由の侵害には当たらないという見解を示した。
「主戦場」の上映取りやめに対しては、映画関係者や市民から反発の声が相次いだ。映画祭事務局はこれを受け、4日夜に急きょ「主戦場」を上映した。
映画祭は市民が企画・運営し、市が共催者として補助金を出している。福田市長は会見で「市から映画の内容については一切言及していない」と強調。「作品は出演者から裁判で上映中止を求められている。(市が関係して)裁判の有利、不利に関わったと捉えられる恐れもあるので、上映作品に選定される前に懸念を伝えた」と説明した。
川崎市麻生区で開かれていた映画祭は「主戦場」を上映して閉幕した。事務局の説明では、抗議などに備え、安全確保のためスタッフを増員、大きな混乱はなかったという。【市村一夫】