北陸新幹線の浸水10編成全てを廃車へ「安定性、安全性を考え」

JR東日本の深沢祐二社長は6日の記者会見で、台風19号により長野市の車両センターで浸水した同社所有の北陸新幹線車両「E7系」8編成(各12両)を「廃車にする」と述べた。JR西日本も浸水した「W7系」2編成(同)の廃車手続きを進める方針で、浸水した計10編成すべてが廃車となる。
深沢社長は「一部の部品の再利用は考えているが、安定性、安全性を考え、廃車が適切と判断した」と述べた。車両の取得価格から減価償却の累計額を差し引いた8編成の帳簿価格は、9月末時点で118億円。改めて8編成を新規発注する予定だ。JR西は、2020年3月期連結決算で30億円の特別損失を計上する見通し。
また、本数を減らして運行している北陸新幹線について、深沢社長は東京―金沢間の直通運転を今月末までに全面復旧させるとともに「全てのダイヤについても今年度末までに通常に戻すことを目指している」と明らかにした。北陸新幹線は現在、通常の8割程度のダイヤで運行している。
深沢社長は台風の被害が予測される場合の新幹線車両の避難については「翌日のダイヤに大きな影響がある。計画運休に似たものになるが、手順を含め検討している」と話した。【平井桂月】