福岡県が、自転車利用者に損害賠償保険への加入を義務づける条例改正を検討していることが判明した。現在は努力義務だが、事故などの被害者が賠償金を受け取れるなど、より確実に救済される態勢作りが狙い。今後有識者の提言を受け、県議会2月定例会で改正案を提案し、周知期間を経た上で施行を目指す。【吉住遊】
保険加入を義務づける条例を制定しているのは、東京、神奈川、鹿児島など11都府県で、国も全国の自治体に同様の条例を制定するよう呼びかけている。
県が改正を目指すのは県自転車安全利用条例。保険加入の義務化のほか、事業者や学校に対し職員や生徒が保険に加入しているかの確認を努力義務とすることを検討する。罰則規定は設けない。
レンタサイクルなど自転車貸付事業者には届け出義務を課した上で保険未加入の場合は指導することや、急増する在留、訪日外国人のために日本語学校での安全教育の実施を推進することなども盛り込む方針。
県によると、県内で自転車が絡む事故は4383件(2018年)で年々減少しているが、自転車同士、または自転車と歩行者の事故は135件で横ばい。自転車利用者が事故の被害者から高額な賠償金を請求される事例も全国的に相次いでいる。