架線支える柱、衝撃でなぎ倒され「始発からの運転再開は困難」

京急電鉄は5日夕、小林秀行・運輸営業部長らが東京都内で事故の説明を行い、「多くのお客様にご迷惑をおかけし、申し訳ございません」と陳謝した。
同社によると、軽傷を負った男性運転士(28)は、乗務歴が約1年1か月。今回の区間は何度も走行しており、体調にも問題はなかったという。ブレーキなど車両にも現時点で異常は確認されていない。
車両は前3両が脱線し、先頭は45度も横に傾いた状態。架線を支える柱も衝突の衝撃でなぎ倒されていた。車両の撤去や補修作業を徹夜で進めるが、6日始発からの運転再開は難しいといい、JR東日本や横浜市営地下鉄などに振り替え輸送を依頼する。
横浜市によると、問題の踏切はピーク時には1時間のうち約48分間遮断機が下りている「開かずの踏切」だった。ただ、1日当たりの車の通行量が1万台に達する踏切もある中、問題の踏切は468台だった。京急の担当者は「分かる範囲でこれまでに事故はなく、住民から踏切撤去や高架化などの要望は寄せられていない」と語った。