川崎市多摩区で5月、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校の児童や保護者ら20人が襲われて死傷した事件で、横浜地検は8日、殺人や殺人未遂などの容疑で書類送検された岩崎隆一容疑者(当時51歳)を不起訴処分とした。事件直後に現場で自殺したため、起訴できなかった。
岩崎容疑者は5月28日午前7時40分ごろ、スクールバスの乗り場にいた児童らを包丁で切りつけて、同小6年の栗林華子さん(同11歳)と別の児童の保護者で外務省職員の小山智史さん(同39歳)を殺害、児童ら18人に重軽傷を負わせたとされる。神奈川県警は親族や関係者ら約390人から話を聞き、容疑者のノートや私物などを押収して調べたが、事件の動機につながるものは出てこなかった。
同小を運営するカリタス学園の高松広明事務局長は「亡くなった方、今なお事件の後遺症に苦しんでいる方の気持ちを思うと、動機も解明されないまま司法手続きがすべて完了したのは残念です」とのコメントを出した。【中村紬葵】