阿波踊り1億1300万円の赤字、前年の3.9倍 台風による2日間中止が響く

今夏初めて民間企業に委託した、徳島市の阿波踊りを検証する「阿波おどり事業評価委員会」が7日、市内で開かれた。共同事業体の責任者らも出席し、今年の赤字額が約1億1300万円だったと報告した。台風接近によって後半2日間が中止となったことが主な要因で、ホームページ制作といった初期投資もかさんだ。来年に向けた改革案として、団体チケット販売時期の前倒しや、公演時間の短縮などが提案された。
今夏の決算見込みは、収入が1億8579万円で、支出が2億9880万円と、1億1301万円の赤字だった。台風接近によって2日間の全公演を中止したため、入場料収入が前年比約5000万円減となった。六つの事業別収支では、黒字は前夜祭・選抜阿波おどり事業の438万円のみで、演舞場事業費やシャトルバス事業費などで赤字が続いた。
また、ホームページ制作など支出も前年比約3000万円増加。赤字額は前年(約2900万円)の3・9倍に膨らんだ。
改革案では、新規来場者の獲得につながる団体向けチケット販売を2月中に開始▽県外ツアー誘致などを考慮し、終了時間を午後9時半として公演時間を2時間から1時間45分に短縮する▽開演を午後6時から同5時半に前倒しすること―などが挙げられた。チケット販売枚数の低迷が続いていた市役所前演舞場については、桟敷席の設置費用を抑制できる無料演舞場への変更や、廃止して観光バスの乗降所としての活用案が示された。
共同事業体の責任者、キョードー東京取締役の前田三郎氏は「台風の接近や初期投資もあったので赤字額については納得している。桟敷席については、満席を何万人に設定するかの見直しを検討している。来年はさらに良いものを作りたい」と話した。【松山文音】