直ちに非常ブレーキかけず=運転士、内規の運用影響か―京急衝突脱線

京浜急行電鉄の快特列車が横浜市内の踏切でトラックと衝突し、脱線した事故で、同社は12日、運転士が直ちに非常ブレーキをかけず、最初に常用ブレーキを操作したと説明していることを明らかにした。
事故では、踏切の障害物検知装置のセンサーがトラックに反応し、現場手前に3カ所設置されている信号が点滅。踏切から最も離れた信号の点滅を確認し、直ちに非常ブレーキをかければ、踏切の約50メートル手前に停車できるはずだった。
京急によると、内規では信号の点滅を確認した場合には「速やかに停止する」と定められていた一方、列車の停止は常用ブレーキを原則として使うことになっていた。このため、京急は運転士が内規に従った結果、非常ブレーキの操作が遅れた可能性を検討。10月17日から非常ブレーキ操作を基本とすることに内規を改めたという。
また、京急は事故現場から最も離れた信号の位置について、踏切から約340メートルという従来の説明を同390メートルに、信号を確認できる場所も同600メートルから同570メートルにそれぞれ訂正した。
また、運転士が信号を確認してから非常ブレーキの操作をするまでにより余裕を持たせるとして、事故現場からさらに離れた場所に新たな信号機を設置するという。
事故は9月5日に発生。約500人が乗った8両編成の下り快特列車が踏切内のトラックと衝突し、1~3両目が脱線。トラックの運転手が死亡したほか、乗客2人が重傷、運転士ら乗員を含め計75人が軽傷を負った。7日に運転再開するまで約63万人に影響したと見込んでいる。