よみがえった「弁当箱」 SL「アルコ23号」修復完了 観光の目玉に 福岡

福岡県小竹町の町民グラウンドで保存されている蒸気機関車(SL)「アルコ23号」の修復が終わり、10日、一般にお披露目された。
アルコ23号は、1920年のアメリカン・ロコモティブ社製で、全長約8・6メートル、重量約26・5トン。貝島炭鉱(宮若市)で石炭採掘坑を埋め戻すため、飯塚市で採取した山砂を小竹町を通って運んでいた。車体の両側に水タンクを備えた角張ったスタイルから「弁当箱」の愛称で親しまれた。
76年の引退後、同町で保存されてきたが、劣化が目立つようになり、町が直方市のNPO法人「汽車倶楽部(くらぶ)」(江口一紀理事長)に修復を依頼していた。日本に現存する同社製のSLは、他に宮若市石炭記念館の「アルコ22号」だけという。
除幕式で、松尾勝徳町長が「この地に保存することは光栄。観光の目玉として広めていきたい」とあいさつ。新車同様に黒光りする車体が姿を現すと、見物客から歓声が湧いた。江口理事長は「できるだけ当時の姿に近づけようと作業した。きれいになった姿を見てもらって、このSLが小竹を走っていたことを語り継いでいってほしい」と話した。【武内靖広】