37歳男性自殺「パワハラ、長時間労働が原因」遺族が神奈川県提訴

神奈川県職員の男性(当時37歳)が2016年11月に自殺したのは、上司のパワハラや長時間労働などが原因だったとして、遺族は13日、県に対し総額約1億円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した。男性の自殺は今年4月、民間企業の労災に当たる公務災害に認定されている。
訴状などによると、男性は県知事室に所属していた13年11月~16年3月、通常の業務に加え、黒岩祐治知事が発案したプロジェクトを推進する「特命事項」と呼ばれる業務を担当し、長時間勤務が慢性化していた。上司の指示が「とにかくやれ」などとあいまいで、大声で怒鳴られるといったパワハラもあり、精神的な負担が大きかったという。
16年4月に財政課に異動したが長時間勤務が続き、9月末にうつ病を発症。11月14日、勤務後に県庁近くで自殺した。発症前6カ月間の時間外労働は月116~201時間で、地方公務員災害補償基金県支部は、自殺は長時間労働やパワハラが原因として、公務災害に認定していた。
遺族は、県が長時間労働を是正せず、職場環境の整備も怠ったとして安全配慮義務違反にあたると主張。この日、県庁で記者会見した70代の母親は「このようなことは二度と起こさないで」と訴えた。黒岩知事は「お悔やみ申し上げる。訴状が届いていないので詳細を確認し対応したい」とのコメントを出した。【木下翔太郎】