血液検査怠り肝炎患者悪化、死亡 愛知県がんセンター謝罪

愛知県がんセンター(名古屋市千種区)は13日、B型肝炎ウイルスに感染している悪性リンパ腫の男性患者(70代)に対し、月1回の血液検査を怠ったため、B型肝炎による肝不全で死亡したと発表した。同センターは患者の遺族に経緯を説明して謝罪し、損害賠償について話し合いを進めている。
男性は悪性リンパ腫と診断され、昨年6月11日、センターを受診し、同日の血液検査でB型肝炎ウイルスの抗体が陽性と判明。センターは同20日~10月2日に悪性リンパ腫の化学療法を行ったが、この間、日本肝臓学会のガイドラインで定められた月1回の血液検査を行わず、肝炎の活性化を発見できなかった。男性は同12月27日、黄疸(おうだん)などの症状が出たため他の病院に入院したが、今年1月18日に肝炎ウイルスによる肝不全で死亡した。
センターによると、悪性リンパ腫の化学療法により免疫力が落ちるため、肝炎が活性化することがある。50代の男性主治医は「血液検査依頼を失念していた」などと話しているという。
センターの丹羽康正病院長は「ご遺族や県民の信頼を失い、申し訳ない」と謝罪。化学療法時、血液検査が行われていない場合に警告が出るよう電子カルテを改良するなどして再発防止を図る。【竹田直人】