「1票の格差」が最大3・00倍だった今年7月の参院選は憲法が定める投票価値の平等に反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めた訴訟で、広島高裁(金村敏彦裁判長)は13日、「合憲」と判断し、請求を棄却した。
二つの弁護士グループが全国14の高裁・高裁支部に起こした計16件の訴訟で14件目の判決。高松、札幌高裁の2件は「違憲状態」と判断し、他の11件は「合憲」としていた。各地の判決が出そろえば、最高裁が統一判断を示す。
参院選での1票の格差について、最高裁は最大格差が5・00倍だった2010年選挙と4・77倍だった13年選挙をいずれも「違憲状態」と判断した。国会は15年に公職選挙法を改正し、16年選挙で「鳥取・島根」「徳島・高知」の両選挙区を創設する「合区」を導入。格差は3・08倍に縮まり、最高裁は17年の判決で「投票価値の不均衡状態を脱した」と評価して「合憲」と結論付けた。
国会が昨年の同法改正で埼玉選挙区の定数を「2増」した結果、今夏の参院選では、1票の格差が前回選よりもわずかに縮小していた。
広島高裁の訴訟で、升永英俊弁護士のグループは定数1人当たりの有権者数が全国最少の福井選挙区の1票と比較し、広島、山口両選挙区の票はいずれも0・55票分の価値しかないと指摘。「投票価値の平等の要求に反し、憲法違反だ」などと主張し、選挙無効を求めていた。【中島昭浩】